小児矯正PEDIATRIC ORTHODONTICS

小児矯正とは

小児矯正は、小児の成長期を利用した矯正になります。大人の矯正は顎の大きさに合わせて歯を抜いたりしますが、小児の場合、顎の成長をきちんと誘導することができれば、歯を抜かずにスペースを確保することができます。

不正咬合の種類Malocclusion

過蓋咬合Overcladding occlusion

咬んだ時に下の歯が見えなくなるくらい噛み込みが深いものを言います。
出っ歯になりやすく、顎の関節に負荷がかかりやすくなるため、早めに矯正をしておく必要があります。また、適切な処置がされないと、将来的に発音が不明瞭になったり、前歯で食べ物を噛み切れなくなったりします。歯列弓(歯が並ぶスペース)の不調和が原因のため、成長期を利用して治療すれば正しい噛み合わせに誘導することができます。

反対咬合Opposite occlusion

下顎が上顎よりも前に出た、いわゆる受け口の状態です。
顎の関節に負荷がかかりやすく、前歯で食べ物が噛み切りにくいのが特徴です。面長な顔貌になりやすく、発音にも不具合が出る可能性があります。1,2歳の時点では自然に治癒する場合が多いですが、3歳以上になると、自然治癒の可能性は10%以下になってしまいます。治療のタイミングを誤ると、外科的な手術が必要になることもありますので、お早めにご相談下さい。

叢生Crowding

歯と歯が重なっているような状態を叢生と言います。
見た目に大きな不具合を生じるため、矯正相談の中では非常に大きな割合を占めます。子供の場合、歯列弓(歯が並ぶスペース)を広げてあげることで、歯を抜かずに矯正することが可能な場合があります。成長期を過ぎると治療が難しくなりますので、お早めにご相談下さい。

装置の種類Type of device

リンガルアーチLingual Arch

前から6番目の第一大臼歯(6歳臼歯)にバンドを取り付け、裏側から歯をワイヤーで押し出す装置です。取り外しのできない固定式の装置のため、持続的に力をかけることができ、家で調整をする必要などもありません。ただし、歯に直接つけるタイプの装置のため、虫歯になりやすいという欠点があります。

床矯正Floor straightening

取り外し式の入れ歯のような装置です。装置にネジがついており、これを自宅で巻いていただくことによって少しずつ歯列弓を広げていきます。取り外しができるため、食事の邪魔にもなりにくく、学校に行くときなどは外しておくこともできますが、つけていないと効果が発揮できず、またお子さんが自分でネジを巻くことはできないため、保護者の方の協力が必要です。

小児矯正のメリット・デメリット

    メリット
  • 費用が安く済むことが多い
  • 歯を抜かなくてもいい
    可能性が高い
  • 歯並びだけでなく、
    顔つきも綺麗になる
  • 取り外しができるものは虫歯や歯肉炎のリスクが低い
    デメリット
  • 確実性は大人の矯正より低い
  • 固定式のものは
    虫歯になりやすい
  • 取り外しができるものは、お家での管理ができないと治療が上手くいかない

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